広島は「酒処」。特に「西条」は、神戸の灘、京都の伏見と並んで酒処として全国的にも有名です。
広島の酒は、日本酒の初心者でも飲みやすいと言われています。飲みやすい酒が多いのは、広島の「水」と関係があるんですね。例えば灘の酒は「硬水」を使って醸造されていて「男酒」と表現されます。これに対して広島の酒に使われているのは「軟水」。口当たりが良くまろやかで優しい酒ができるんですね。こういうことから、広島の酒は「女酒」と言われています。
初心者や普段あまり日本酒を飲まない方にも、比較的好評な広島の酒。そして、辛口で濃い酒を好む酒好きの方にも広島の酒が好きな方は多いんですね。
広島の水は、もともと酒造りに適さなかった
古来は、軟水はアルコール発酵が難しいことから酒造りには適さない水とされていました。軟水での酒造りが本格的に研究されはじめたのは明治になってからです。軟水が豊富な広島で研究され醸造に成功した酒が、驚くべきうまい酒だったわけなんですね。広島でこんなに酒造りが盛んになのは、こんな歴史や水が関係しているというわけです。
お酒の選び方、買い方
一般的に流通しているお酒には、いろいろな種類があります。その中にはワンカップや紙パックといたお酒もあります。実は、あれらのお酒って、発酵醸造したお酒に水と醸造アルコールを加えて、二倍くらいに増量している物が多いんですね。つまり出来上がったお酒のアルコール分の中で、米から発酵させた「日本酒のアルコール」は半分くらいなんです。さすがにこれだと味が薄くなるので、糖類、酸味料、うま味調味料なんかを加えて味を整えているんですね。試しに近所のスーパーで販売されている紙パックやワンカップを、手にとって見てみてください。原材料には、米、米麹、醸造アルコールのほかに、糖類だの酸味料だのが使われていると思います。
こういうお酒って、日本酒独特の風味がとても弱いんですね。だって糖類や調味料の味なんですから当然です。極端なことを言えば、どのメーカーのお酒でもそこまで大差はないと思います。
本醸造や、吟醸酒、純米酒、純米吟醸酒などの特定名称酒では、こういった糖類や酸味料は使うことはできません。本醸造や吟醸酒には醸造用アルコールが加えられているんですが、味や香りの調整はできなくて極僅かの量です。これは、量を増やすためではなくて飲みやすい酒にするためなんですね。
うまい広島おすすめ 厳選広島の酒
ここでは、広島の酒の中からオススメの酒をピックアップしてみました。ここからのページは、お酒を実際に試してみた時に書いたものです。
私は、蔵元さんが作られているのがどんなお酒なのかを知ろうとするときは、最初に本醸造や吟醸酒などの、醸造アルコールが添加されてるお酒を試すことにしているんですね。それも、なるべく一般的に流通しているお酒を買うようにしています。お酒は、純米酒や純米吟醸酒のほうが品質が良いように言われる方がいらっしゃいますが、わたしは、そうでないほうが、蔵元さんがどんなお酒にしようとしているか、わかりやすいと思っています。
ここで出てくるお酒に、純米酒、純米吟醸酒が少ないのは、このような理由からです。
- ▶雨後の月 相原酒造(呉市)
- 特別本醸造 なま酒
- 大吟醸
- 純米吟醸
- 純米吟醸Black Moon
- ▶誠鏡、幻 中尾醸造(竹原市)
- ▶賀茂鶴 賀茂鶴(東広島市)
- ▶竹鶴、小笹屋竹鶴 竹鶴(竹原市)
- ▶美和桜 美和桜酒造(三次市)
- ▶龍勢、宝寿 藤井酒造(竹原市)
- 宝寿 純米酒 生一本
- 龍勢 純米大吟醸黒ラベル
- ▶賀茂泉 賀茂泉酒造(東広島市)
- 純米生詰 ひやおろし 造賀
- 純米吟醸 搾りたてなま酒
- 純米吟醸 白寿
- 純米吟醸 朱泉本仕込
- ▶西條鶴 西條鶴醸造(東広島市)
- 西條鶴 本醸造 米の精
- 特選ゴールド 西條鶴
- 無濾過純米酒 ひやおろし
- 純米酒 大地の風
- ▶亀齢、亀齢萬年 亀齢酒造(東広島市)
- 亀齢 吟醸 なまちょ
- 亀齢 大吟醸
- 亀齢萬年 特別本醸造
- ▶加茂金秀、桜吹雪 金光酒造(東広島市)
- さくらふぶき 生貯蔵酒
- ▶華鳩 榎酒造(呉市)
- 華鳩 特別本醸造 辛口
- 山田錦 大吟醸 原酒
- ▶白鴻、沙羅双樹 盛川酒造(呉市)
※お断り おすすめ厳選広島の酒は、当サイトのライターが広島の銘酒の中から、これという酒を選び記事にしたものです。ライターは酒好きではありますが、選定や記事内の評価、感じ方には好みが多分に入っていることをご了承ください。