西條鶴さんは、西条の中でも手作りで丁寧に醸造されることで有名な蔵元さんです。最高品種の「真髄」や、純米酒 大地の風などの特徴的な品種がある蔵元さんなんですね。
今回は、「本醸造 米の精」を試してみました。
この酒は、辛口なのにマイルドな感触のお酒なんですね。ソフトで口に入り飲みやすいんです。日本酒って、口をつけた時に、いわゆる酒っぽさというのを感じるじゃないですか。このお酒は、その感触がとても良いんですね。無駄な甘味のようなものがなくて、口を透き通るように通り過ぎる感じです。あと味も香りもとてもいい。
このお酒の日本酒度は+5.0。一般に3.5を超えると辛口、6.0を超えると超辛口と言われていてます。市販されている酒のなかで日本酒度5.0という酒を見ると、結構な辛口の酒が並ぶんですね。
その辛口の酒の中でも、西条鶴さんの酒は飲みやすい。これは、蔵元さんの酒造りが良いからなのか、それとも広島の酒はこれだけ飲みやすいということなのでしょうか。いいお酒だと思います。
西条酒蔵通りにある西條鶴さん。蔵の前には自家井戸の名水天保井戸が構えています。そこから奥に入ってゆくと醸造の様子がパネルで展示紹介されているコーナーや、直販のコーナーがあります。そして、現在でも酒蔵のレンガ煙突を現役で使用されている数少ない蔵元さんでもあるんですね。西条の酒蔵通りには沢山の煙突が残っていますが、使用されているのは唯一西條鶴さんだけなんです。
お酒も雑味がなく飲みやすいので、例えば辛口の酒をのんだことがない方や、辛口は苦手だという方、このお酒を試してみられてはいかがでしょうか。
冷酒でも美味しいですが、ぬる燗も良さそうです。クセのない味でどんな食べ物にでも合いそうですね。食中酒に良いと思います。