昨日、八木まで行く機会がありました。スニーカーだったので可部線沿線までしか入ることができなかったのですが、いま、ここがどういう様子なのかを、少しでもお伝えすることができればと思い写真を撮ってきました。
この写真は、安佐南区の佐東地区の緑井や八木を通っている、いわゆる旧道と呼ばれる道から可部線を超えてすぐの辺りです。旧道と可部線は、国道54号線の、佐東バイパスと呼ばれている大きな道路に平行して、100メートルほど山側を通っています。一番上の写真、自衛隊の車が走っている道路が旧道です。この旧道と隣合わせで可部線の鉄道が走っています。
旧道から線路を超えて山側に入ると、あたりの状況が一変するんですね。当初、ここは溝と道路の区別すらできなくて足を踏み入れることができなかった場所です。
いまは、特に避難所付近や災害救出現場に通じる道を中心に土砂が除かれ、入口付近に限って言えば自動車でも通れるようになっています。ただ、とりあえず通れるように応急的に土砂を取り除いているので、例えば車道から除かれた土砂が歩道や道端に積まれていたりします。そして少し進んでいくと、全く手付かずの道路も多くあります。
家々の壁や塀には、生々しい土砂が流れた跡があります。高さ一メートル以上まで泥の跡が付いていて、家の中にも土砂が流れているだろうと容易に想像できます。道端に積まれている土砂が家の入り口にもあり、それを踏み越えて行かないと入れないような家もあります。
ある場所では、土のうに入りきらない土砂がそのまま積まれ、それが崩れたり流れたりしないように、土のうでダムのようにしています。最も大きな避難所に通じる道で早いうちに土砂が取り除かれたであろう場所では、このように土砂が積まれてから日にちが経過しているのでしょう。悪臭を放っていました。土砂は広島市が除去するということですが、感染症の心配もあり早いうちの除去が望まれます。
八木地区には、祇園の原地区の農業用水を太田川から引いている「八木用水」がありますが、このように土砂が入って全く機能していません。とても手が回らないと思いますが、農地への影響が心配されます。
可部線です。土砂が線路の間に入り込んでしまっています。土砂崩れの時に流れてきたと思われるバイクや家の建材が、そのまま放置されている箇所もあります。JRの方が線路の復旧作業をされていましたが、線路の間の土砂を取り除くのは手作業なので列車が通れるようになるまでにまだ数日かかると思います。
山から水が溢れ出て、道路が川のようになっています。山が崩れると、これまでとは違う場所から水が出てくるようになるんですね。また、山崩れで下水路が破壊されている場所もあります。ですから根本的には新しい排水路を作らなければいけません。この付近は、敷地よりも道路が低くなっていて排水路から溢れた雨水は道路を流れるんですね。これは家に水が入り込むのを防ぐためなのかもしれません。そうやって山の下まで降りてきた水は八木用水や雨水用の下水路にはいるのですが、ここは一番下の排水がうまくいってないので、ずっと水が滞留しています。
今必要なことは、とにかく道路の土砂と住居に侵入している土砂を除くことですね。これから膨大な人手が必要です。
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宿泊場所は、今のところ旅館やウィークリマンションなどだけです。旅館で八木地区から一番近いのは横川駅付近の施設になります。
・宿泊場所 横川駅周辺